Story シップリサイクルのストーリー

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序章/新しいシップリサイクルへの挑戦

シップリサイクル条約の発効なるか?

シップリサイクル条約は2009年5月15日香港において採択されました。シップリサイクルの概要と採択までの経緯、今後の発行に向けての現状と見込みをご紹介いたします。

シップリサイクル条約とは?

シップリサイクル条約とは、船舶のリサイクルにおける労働災害や環境汚染を最小限にするために、以下を義務化した条例です。

規制の対象 ・船舶 ・船舶リサイクル施設 ・リサイクル時の手続き / 準備
船舶の要件 インベントリ(船舶内の有害物質一覧表)の作成と据え置き、定期的検査
適用船舶 適用船舶:国際総トン500GT異常の全船舶(寿命の間、国内航海のみに従事する船舶は除く)
新船と現存船 新船と現存船:新船:建造契約日が条約発効日以降、現存船:新船以外
適用時期 適用時期:新船:発効後すぐ、現存船:発効日より5年以内

インベントリとは?

インベントリは「船上に存在する有害物質、廃棄物、貯蔵物の量及び所在」を記載したリストです。

目的は船上に存在する有害物質の情報を明らかにすることで、

上記の3つの項目の解決を図ります。

条約採択までの経緯

2002年12月 UNEP(国連環境計画:バーゼル条約締約国会議)が船舶解撤技術ガイドラインを発行
2003年10月 ILO(国際労働機関)が船舶解撤業労働安全ガイドラインを発行
2003年12月 IMO(国際海事機関)が船舶リサイクルガイドラインを発行
2005年 第24回IMO 総会において新規条約の策定作業の開始が決議
2008年10月 第58回海洋環境保護委員会(MEPC58)において条約案は承認
2009年5月15日 香港において「2009年の船舶の安全かつ環境上適正な再生利用のための香港国際条約(仮称)」(通称:シップリサイクル条約)として採択
2012年以降 条約発効、国内法施行の見通し

条約の発効要件と見込み

発効要件 発効への見込み
※船腹量:船に荷物を積みこめる量で、船の輸送力を表す。
15ヶ国以上が締結 EU加盟国(27ヶ国)の締結により条件満足
締結国の商船船腹量の合計が40%以上(船主国条項) EU船腹量(約13%)に加え、パナマ(約20%)、中国(約8%)に締結により要件満足
締結国の直近10年における最大年間解体船腹量の合計が締結国の商船船腹量の3%以上(解体国条項) 中国に加え、インドの締結により要件満足

現在署名済み(2013年6月末現在):フランス、イタリア、オランダ、セントクリストファー・ネーヴィス、トルコの計6ヶ国
批准に向けて準備中:日本、欧州各国、中国、インド

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